中国人民元(CNY・CNH) - 切り上げで上昇する確率が高い通貨

閉鎖的な市場から自由売買へシフト

表記CNY(ChiNese Yuan)
CNH(ChiNese Hongkong)
国名中華人民共和国
国旗中華人民共和国
首都北京
面積9,640,011km²(3位)
人口13億5,794万人(1位)
GNI6,595ドル(106位)


中国元/円の年足チャート

中国は日本の10倍を超える国土と人口を持ち、ここ数年の経済成長が著しいです。2010年あたりまでの勢いは衰えていますが、それでも世界でトップクラスの成長率を維持しています。

そもそも成長率が日本と同じだとしても、人口が日本の10倍以上のため、数値は10倍になります。その上で日本よりも成長率が高いため、日本は隣国の中国経済に頼るようになりました。

その中国が発行する通貨が「中国元」であり、この7~9%の成長率であれば、中国元も為替レートが上昇するはずですが、中国政府が外国為替市場に介入しているために、変動はわずかです。

中国には2種類の中国元が存在する

中国には2種類の中国元が存在する

中国元にはCNYとCNHの2種類があります。CNYは中国人民銀行によって管理されていて、原則として売買以外での取り扱いはできません。つまり、一般的に紙幣で使われている通貨です。

それでも日本のFX取引所「くりっく365」では、2011年8月より中国元/円(CNY/JPN)のFX取引を開始しました。しかしながら、このCNYでFXを始めるとデメリットが多いです。

中国元は金利が高いため、日本円を売って中国元を買えば、2国間の金利差を表すスワップポイントが付きそうですが、CNYではスワップポイントがマイナスになります。これは市場原理に関係ない強制的な仕組みです。

そこで「マイナスになるなら、日本円を買って中国元を売ればいい」と思えますが、その場合もマイナスのスワップポイントが発生し、2013年3月時点では1万通貨あたり-36円が付きます。

自由に中国元を交換されると、暴騰してしまう可能性があるので、中国政府がこのような仕組みを取っていることが原因です。

それゆえに中国の中国元に投資したい人たちは、中国経済に連動しやすい香港ドルを買っていました。香港ドルを買った場合は1日ごとにきちんとスワップポイントが付きます。

ただ、2012年7月からCNYではなく、きちんとスワップポイントが付く中国元「CNH」を取り扱うFX会社が出てきました。

CNHならスワップポイントがプラス

今まで日本円と中国元を交換するときは、日本円と米ドル、米ドルと中国元といった2回の交換をしていましたが、それが2012年6月1日から日本円と中国元の直接取引が始まり、1回で済みます。

中国は中国元の為替レートを固定相場にして、輸出を有利に進めたいのですが、一方、変動相場にして流動性を高め、国際的な通貨として広めたい思惑もあるため、直接取引を始めました。

その流れに沿って、FXで手が出しにくかったCNYの中国元に替わる「オフショア中国元」をFX会社が取り扱いを始めました。

オフショアとは「海外企業や投資家向けの資産管理をする市場や機関」を意味します。中国人民銀行が中国元と日本円を取引するための市場となったため、今後は日中間の自由に売買できます。

このオフショア中国元こそがもう1つの中国元「CNH」です。以前のCNYは中国の金利を反映せずに、スワップポイントはむしろマイナスでしたが、CNHはきちんとスワップポイントが付きます。

中国の金利ほどではないですが、もちろんCNHはスワップポイントがプラスですし、中国元の取引が大幅に自由化されたため、わざわざ手数料が高いくりっく365を通さなくても、割安な店頭FXのFX会社で売買できます。

例えば、外為どっとコムのCNHならくりっく365のような売買手数料も必要なく、スプレッドのみでOKです。レバレッジは最大25倍、売買単位は1,000通貨単位、スワップポイントもしっかり付きます。

また、もう1つ「NDF」と呼ばれる中国元もあります。これはCNYの仮想通貨であり、スワップポイントが付きません。このNDFを取り扱うFX会社もありますが、2012年6月からスタートしたCNHのほうがスワップポイントがプラスですのでお得です。

変動相場へ向かうと中国元は高くなりやすい

中国元が変動相場に向かって「元高」になると、中国国内では無意味に高騰する物価や不動産を抑制する効果が期待できますが、中国の輸出競争力が低下して、世界の工場だった中国の生産力が弱まり、経済成長率が維持できない可能性もあります。

しかし、ゆっくりと変動相場にすることで、中国人自体の国内消費が活発になり、輸出に頼らない強い経済を確立できます。

そのため、中国政府はまだ固定相場をやめずに、ゆっくりと為替レートを元高方向に持っていきながら、最初は東南アジアでの直接取引、次は日本円との直接取引などのステップアップをして、次第に変動相場にシフトしていくことが予想されています。

いずれにしても世界中が「中国元の切り上げを要求したい」と思っていますし、中国も「ゆっくりと上昇してほしい」と考えているため、中国の中国元は上昇する確率が高いです。

特に米国は中国からの輸入ばかりが増加して、「対中貿易が不均衡になっていることを早急に変えたい」と思っています。

まあ、日本も隣国ということで、現在の米ドルのように日本円が中国元の動向に左右されることも予想されます。このような動きがあり、「中国は変動相場へ向かうほど、中国元が高くなりやすい」と予想されています。

2012年8月時点、日本の銀行による定期預金の利率が0.4%ほど、中国元預金の利率は1.6%ほどですが、FXでCNHを買うことによる中国元の利回りは約1.8%にも達します。

例えば、レバレッジ1倍で日本円と中国元を交換すれば、最も優れた中国元預金をすることができます。

しかも、日本の銀行で中国元預金しても、銀行が破綻したときにペイオフの対象外ですが、FXでは中国元も信託銀行が保護してくれるので、銀行よりも安心できる大きなメリットがあります。

中国人民元で比較したおすすめのFX会社

中国元は中国に管理されている通貨であるために、どの国でも自由に取引できるわけではありません。その流動性の低さから中国元/円を扱っているFX会社はかなり少ないです。

くりっく365では10社程度ありますが、くりっく365ではスワップポイントがマイナスであるCNYしか扱っていないため、売買高はかなり少なく日本人にも人気はありません。

一方、くりっく365ではないFX会社が扱うCNHはスワップポイントがプラスですので、中国元に投資したい人はCNYよりもCNHを選ぶ傾向が顕著です。

ただし、同じ中国元(CNH)/円を扱っていても、米ドル/円と同様に各社でスワップポイントやスプレッド、レバレッジなどに差がありますので、始める前にはチェックをしたいです。

中国元(CNH)/円を取り扱うFX会社

会社名 スワップポイント スプレッド
外為どっとコム 5円 2銭原則固定(例外あり)
YJFX! 8円 3銭
セントラル短資FX 9円 3銭~
上田ハーロー 8円 3銭原則固定
SBI証券 10円 3銭原則固定
サクソバンクFX証券 5円 80銭~

上記は過去の一定時点における情報を含んでいる場合がございます。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。

初心者も安心できるFX会社

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公開日公開日 2013.06.06
更新日更新日 2016.08.12
執筆者Kirito Nakano

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